
ども。モトです。
コロナウィルスが猛威を振るってライブ様式にも変化が求められていますが
個人的には「ワクチン」「治療薬」が普及すれば元のライブ様式に戻ると思っています。
ライブ会場で声も出せず、クラシックコンサートのように静かに「聴く」ことは
本来求められているものではないと思うからです。
バンドのライブは非日常を体感できるエンターテイメントであり
聴くものではなく「観る」ものです。
コロナ対策のライブ様式はイレギュラーな状態であり
このイレギュラーの期間中は無理に頻度を上げてライブをするよりも
デビューするために活動を見直す「準備期間」としてみてはいかがでしょうか。
ロジカルに練られた活動ができているバンドは非常に少ないです。
やることはたくさんあります。
・既存曲のアレンジ(本当にこれで完成として良いのか見直す)
・バンドイメージの確立(各メンバーが同じ認識を持てていますか?)
・宣伝活動(主にSNS(TwitterやInstagramなど)の更新頻度と内容の見直し)
・各パートの演奏スキル向上(ちゃんと練習してますか?)
・ライブパフォーマンスの確立(ライブは短編ドラマみたいなもの、ストーリーがありますか?)
などなど・・・
好きな音楽を好きなように表現していれば良い?
デビューを狙わず、趣味として活動するのであればそれで良いと思います。
でも、なるべく多くの人たちに自分たちの音楽を聴いてもらい、共感され、賞賛され
生活できる収入が入ってくれば最高の音楽活動になりませんか?
今回はそんな「最高の音楽活動」に近づくことができるような話をしようと思います。
【目次】
そもそもメジャーデビューって?
メジャーデビューとは大手のレコード会社と契約をすることを指します。
メジャーデビューさえできればバンドでだけで生活していけると思う方が多いかもしれませんが
実際には曲がヒットしなければ生活できるほどの収入は入りません。
メジャーデビューしてもバイトしながら活動しているバンドも多いです。
さらに「CDが売れない時代になった」と聞いたことがあると思いますが、
新しいビジネスモデルはレコード会社も見出せておらず、今も模索中なのです。
もしかしたらメジャーデビュー以外の道の方が収入は期待できるかもしれません。
しかし、「音楽で飯を食いたい」のであればやることは同じです。
デビューするために必要なこととは
この質問に即答できる人っていますでしょうか?
さらにデビューするために必要なことを
きちんと実践していると自信を持って言える人はいますでしょうか?
まずは「デビューするために必要なことはこれ」と即答できるようになるべきです。
「デビューしたこともないのに答えなんてわからない」と思う人もいるかもしれませんが
物事にはセオリーというものがあります。
何でもいいので想像してみてください。
実は皆さんが今想像されていることのほとんどが答えなのです。
つまり回答は知っているはずです。そしてなるべく多くの回答を持つべきです。
ではなぜデビューできていないのか?
それは「実践できていない」ことが原因だからです。
デビューするために必要なこと(あるいは必要と感じること)をメンバーでなるべくたくさん書き出して
実践できていることと、できていないことで整理してみましょう。
できていないことは即実践するべきです。
そして、実践できていると認識していることも「本当にできているか?」深掘りすることが重要です。
デビューするために必要なことは無数にあります。
そして、そのバンドの状態や取り巻く環境、マーケットの状況など
様々な影響でバンドによって内容は異なります。
ただし、ほとんどのバンドに共通するものもたくさんあります。
大概要、中概要、小概要を箇条書きにして可視化することをおすすめします。
そして実践する理由を添えることを忘れないようにし、メンバーで共有しておくことです。
例えば・・・
「ライブのときにフライヤーを配布した方が良いのではないか」
という意見が出たとしましょう。
■大概要:バンドの宣伝活動
■中概要:フライヤーの配布
■小概要:メンバーの顔がわかる方がいい、バンド名は大きく などなど
「何のためにフライヤーを配布するのか」を明確にする必要があります。
例では大概要にバンドの宣伝活動としてみましたが、さらに深堀ます。
そもそもなぜ宣伝活動が必要なのでしょうか。
『バンド活動で生計を立てるためには、
自分たちのことを多くの人に知ってもらう必要があり
他のバンドを観に来た人たちへ自分たちのバンドを知ってもらいたい。
自分たちの情報を持ち帰ってもらいたい。』
という答えが浮かびます。
フライヤーを配布したあとのお客さんの行動を想像してみましょう。
印象に残る良いライブができたことを前提とすると・・・
・面白いバンドを見つけた
↓
・(家に帰ってから)あ、あのバンドのフライヤーじゃん
↓
・お!HPあるじゃん。TwitterもInstagramもやってるんだ
↓
(意味のあるSNS更新であれば)
・フォローしてみよう
ここまでくればSNSを通してライブの告知を受け取った人たちが
ライブに来てくれる可能性が生まれ、動員が能動的に増えることに繋がるかもしれません。
つまりフライヤーを配布し、情報を持ち帰ってもらったことで
動員数を増やすチャンスを得ることができるというわけです。
であれば動員を増えせるようなフライヤーのデザインにする必要がありますね。
今日のライブを知ったきっかけをアンケートで聞くようにし、
「SNS」という回答が多ければフライヤーのデザインは
功を奏していると判断できると思います。
このようなロジックですべての項目を掘り下げてみましょう。
メンバー全員が同じ意識を持てているか
・演奏スキル向上のために個人が熱心に練習しているか
・動員を増やすためのアイディアを普段から考えているか
・「また観たい」と思ってもらえるようなライブの構成を普段から考えているか
・有効なSNS更新をしているか
・歌詞についてメンバー全員が同じ認識を持てているか
・曲構成の効果についてメンバー全員が同じ認識を持てているか
などなど
挙げるときりがないですが、メンバー間で同じレベルで意識を持っておかなければ
「バンド」としてのポテンシャルを最大限発揮することは難しいと思います。
なるべくたくさんミーティングをし、議事録を取り
ひとつひとつの課題を解消してくことを永遠と続ける必要があります。
そこまでしなければバンドで生計を立てることはできないと思うのです。
バンドは小さな会社と同じだと思います。
少人数だからこそ、バンドのパフォーマンスにあたえる影響は甚大です。
一人でも意識が低ければ(4人バンドであれば)25%下がるわけです。
人間ですから意識の低いメンバーに怒りをぶつけたくなることもあるかもしれませんが
言い方をきちんと考え、目的意識を前提にロジカルにディスカッションしてきましょう。
全員が同じように意識を持って取り組めば結果は必ず良くなります。
ライブの構成について
これまでいろんなバンドと対バンしてきましたが、
考えられた構成をもとにライブをしているバンドを観たことがありません。
ほとんどのバンドは
・オープニング
・曲順
・MCの位置(話す内容はボーカル任せ、もしくはアドリブ)
・曲間の繋がりをどうするか
・かき回しをする曲
など、この程度の印象です。
プロのライブ映像で構成に着目してみましょう。
上記に挙げた内容だけでライブをしていると思われますか?
アドリブな部分もあるでしょうし、
観ている人にはわからないハプニングも起きているかもしれません。
しかし、構成は上記以上に練られているはずです。
バンドは練られた構成を自然に見せる「役者」であるわけです。
起承転結を意識した構成と観る人を飽きさせない細部に至るまで計算されたライブこそ
「また観たい」と思わせるライブになると思うのです。
特にMCはとても重要です。
ほとんどのバンドはボーカルがMCをしていると思います。
なかなかステージの前の方までお客さんが観に来てくれない場合どうすればいいか。
ボーカル任せにしていませんか?
バンドメンバー同士で話すMCスタイルのバンドもいますが、
観客側の意見としては大抵の場合「寒い」MCになっていることが多いです。
タレントや芸人でもない限り、
会話形式のMCをアドリブで面白くすることはハードルが高い気がします。
ライブ構成をプランニングする段階でMCについてもメンバー同士で
「どうやったら魅力のあるMCになるか」を曲と同じテンションで考えるべきです。
ご認識の通りMCは休憩ではなくライブ中なのです。
次回のライブ告知だけで終わるバンドもいますが、
それだけで終わってはMCというチャンスを活かせていない気がします。
MCはライブの演出としての役割を果たしていなければいけませんし、
曲だけでは正確に伝えられないメッセージを伝えるチャンスでもあるのです。
MCを有効に使うだけでもライブの質を変えられるほどMCはとても重要なのです。
ライブパフォーマンスについて
ライブの流れを作るのが「構成」ですが
聴覚と視覚にアプローチするのがパフォーマンスです。
上手な構成さえあれば今までのパフォーマンスのままだったとしても
お客さんのリアクションは格段に変わりますが、
パフォーマンスについても見直しをすればもっと質の良いライブになります。
ヘヴィメタルで極端な例を挙げます。
「Judas Priest」をご存知ですか?
BABYMETALとの共演で知った若い方もいるかもしれません。
説明不要のレジェンドですが、彼らのお約束のパフォーマンスを紹介します。
こんなパフォーマンスしているバンド他に見たことありますか?
格好良いと思うかどうかは皆さんの価値観にお任せしますが・・・。
お伝えしたいのは、このパフォーマンスに見られるような
オリジナリティのあるパフォーマンスがご自身のバンドにあるか?ということです。
バンドには数々の「売り」が必要です。
X JapanのYOSHIKIさんがピアノとドラムを演奏することも「売り」ですが、
パフォーマンスにも「売り」が必要だと思うのです。
Judas Priestは極端な例ですが、B’zのライブで「B’zのLive Gymにようこそぉ!!」と発するのも「売り」です。
「他のバンドには無いもの」として「お約束」を作ることで「売り」を作れるのです。
人気のある曲があるのであれば「振り」を作るのも一つの手段です。
これは観に来るお客さんからすると「楽しみ」のひとつになりますので
ライブに行く理由に付け加えられるわけですね。
受けが悪ければやめれば良いだけですので
現時点で「売り」が無いのであればメンバー同士で話し合って「売りを作る」ことをお勧めします。
SNSの有効活用について
知名度も影響力もないバンドが世に存在を示すのに有効なのがSNSです。
すでに利用しているバンドも多いと思います。
Twitter、Instagramは必須だと思っています。
「そんなの当然でしょ。もうやってるし。」
って感じでしょうかね。
では、なぜ動員が増えないのでしょうか?
更新内容、更新頻度を研究していないことが原因だと思います。
動員が増えていないのであれば現在のSNSの更新状況は間違っているということです。
知名度も影響力もないのですから芸能人や有名アーティストのような
日常をアップしても誰も喜びません。
知名度と影響力がないうちはもっと戦略的に更新しなければいけません。
フォロワーの多いアカウントと相互フォローで繋がることもとても重要です。
同じジャンルで同じようなステージにいるバンドで
自分たちよりもフォロワーの多いバンドをたくさん探してフォローするのも良いでしょう。
音源を聴いて、感想をDMしてみたり
(コロナ収束したら)ライブに行ってみたり
とにかく関係を築き、将来はイベントを組むのも有効です。
YouTuberのコラボと同じ効果ですね。
「あのバンド」と「あのバンド」が繋がっていると知れば
お客さんは興奮するものです。
さらにバンド同士が仲良くなればファン同士も仲良くなると思いますし
お互いのファンがお互いのバンドのライブを観に行くようにもなります。
SNSはそのきっかけにできるのです。
最後に
だいぶ長くなったので今回はここまでにします。
この記事がよく読まれるようであれば続きをまた書こうと思います。
ここまでの内容であってもできていないバンドが多いと思いますし
実践することで飛躍的に質の良い活動に変わると思います。
記事で触れていないことで、もしご質問等があればコメントでお気軽にどうぞ。