
ども。モトです。
今回は「エレキギター弦の選び方」についてです。
ギターは弦楽器です。
音を発する弦の役割は非常に重要です。
エレキギター弦は素材や素材の含有率など、種類が多いうえ
どんどん新しい弦が発売されています。
そんな中で今使っている弦をどんな理由で選びましたか?
・価格?
・弦の太さ?
・メーカー?
・耐久性?
・素材?
ギターの弦は奥が深く、
弦を変えるだけで上達したり
希望の音を出すためにアンプやエフェクターの設定で試行錯誤して
なかなか良い音にならなかった人でも希望の音になることが多いです。
ピックアップやアンプ、エフェクターと違って
弦やピックは安価ですので安易に選択しがちですが
逆に言えば安価がゆえにトライ&エラーしやすいとも言えます。
ロジカルに弦の選択をすれば遠回りせずに希望の音に到達できます。
弦の選択についてあまり深く考えたことがない方にとって
この記事が弦選択の再考の良い機会になったり、
「弦を選ぶ基準がよくわからない」という方の良き情報になれば幸いです。
【目次】
どんな音を出したいのかを明確にする
大前提としてどんなギータサウンドを目指しているのか明確にしておく必要があります。
例えば・・・
・太くて重厚でバッキングでザクザク鳴るような音にしたい
・キレの良いカッティングでコード感を大切にしたい
など。
思考
出したい音 → メインの演奏スタイル(ハーフミュートピッキング、カッティングなど)
→ 弦の選定 → アンプの設定 → エフェクターの設定
弦を選ぶ前にチューニングを確認
同じ太さの弦でも
「レギュラーチューニング」
「ダウンチューニング」
など、チューニングによって弦のテンションが変わりますので
当然、音色も変わってきます。
メーカーサイトに記載されている各弦の特徴は
レギュラーチューニングで「0.010~0.046」(標準ゲージ)を張ったとき
最も記載の音に近くなると思った方がいいでしょう。
例えば弦のゲージが「0.010~0.046」で2音半下げにチューニングした場合、
どのメーカーのどんな素材の弦を張っても
弦が持つポテンシャルやメリットを充分に発揮できるとは限りません。
むしろ弦のテンションが下がれば下がるほど
どんな弦を張っても同じような音にしかならない可能性もあります。
まずはご自身のチューニングが
「レギュラーチューニング」
「ダウンチューニング」
どちらなのか認識しておくことは弦を選ぶうえでとても大切です。
弦のテンションから再考する
「レギュラーチューニング」の場合
レギュラーチューニングで「0.010~0.046」(標準ゲージ)を使用する場合、
テンションがキツいと感じる方はそもそも練習不足の可能性があります。
しかし、どうしても慣れない方は単純に細い弦を試すのではなく
メーカーを再考しましょう。
同じ太さの弦でもメーカー毎にテンションが違うため、最新の情報を確認した上で
いろんなメーカーの弦を試すと良いでしょう。
弦メーカーだけでなく、楽器メーカーの弦を試すことも忘れずに。
「ダウンチューニング」の場合
ダウンチューニングの場合は少し注意が必要です。
まず「なぜダウンチューニングしているのか」によって
選択する理由が変わります。
例えば
・音を太くしたい(RockやMetalのジャンルに多い理由)
・ボーカルのキーに合わせる
など。
ダウンチューニングする理由 ~音を太くする~
音を太くするためにダウンチューニングする理由は
弦の張力を落とすためです。
張力が落ちると弦を鳴らしたときの振動幅が増えるので
その分音は太くなります。
しかし音が太くなるメリットを得る代わりにデメリットもあります。
・サスティーンが落ちる
・音の芯が弱くなる
・押弦時に音程が狂いやすくなる
・テンションが緩くなるため人によっては弾きにくい
などなど。
演奏時にこれらのデメリットで支障が出る方は
練習で克服するか太い弦を張るなどダウンチューニング以外の方法で
音を太くすることをお奨めします。
弦も変更せずに太い音を出したい場合は
アンプの設定やエフェクターで工夫する必要があります。
注意点)
「ダウンチューニングのデメリットを補うため」
もしくは
「Rock向きと記載されている」
という理由でダウンチューニングに太い弦を張る方がいます。
この場合、張力を落とすためにダウンチューニングしたはずなのに
弦を太くすることで張力を得てしまうので思ったほど音が太くならず
さらにゲージが太くなったことで押弦しにくくなったりして
演奏に支障をきたすケースがあります。
ダウンチューニングの程度と弦の太さにもよりますが、
演奏に支障が出ているのであれば練習で克服するか
サウンドメイクを再考した方が良いでしょう。
ダウンチューニングする理由 ~ボーカルのキーに合わせる~
ボーカルのキーに合わせるためにダウンチューニングする方は
「音を太くしたい場合」で記載したデメリットだけでなく
張力が下がるためカッティングのサウンドメイクにも影響が出てきます。
張力が落ちるためにカッティング時にはキレが悪くなったり
押弦時のバランスを気を付けないと音痴なコードになる可能性がでてきます。
練習で克服することもいいですが、音を太くしたい方と違って
弦を太くし張力を得ることも選択肢になります。
弦の素材による音の違い
一般的に「アーニーボールはギラギラした艶のある音」
「ダダリオは落ち着いた音」のように形容されます。
同じ素材でも弦をコーティングしている素材や含有率で
全然違う結果となります。
弦の基本素材はほとんどが「ニッケル」ですが
各社含有率を変えたり多金属を含有するなど
標準となるレギュラーシリーズ以外に素材を工夫した弦や
コーティング弦があります。
※コーティング弦は「指触りに違和感がある」と思われがちですが
現在のコーティング弦は違和感のない弦がほとんどですので
一度試したことがある方も再考をお勧めします。
弦のネーミングや説明はメーカーの意思が反映されていますので
基本的には意思に沿った弦を選択すれば希望に近い結果を得られますが
必ず希望通りになるわけではないのですべての弦を試しても良いくらいです。
ちなみにアーニーボールのラインナップを聴き比べしている動画を
ご紹介します。2人の見解と3人による好みの弦を最後に紹介しているので
とても参考になります。
しかし演奏時の感覚は個人差がありますのであくまで参考程度に。
弦のコストパフォーマンス
各メーカーのレギュラーシリーズの相場は¥600~800程度で格安です。
「他の弦は高いから検討したこともない」という方は再考の余地ありです。
レギュラー以外の弦には長持ちする弦が多いからです。
錆びる弦が少なく、音が驚くほど変わってしまう弦も少ない印象です。
弦交換のタイミングと交換理由にもよりますが
演奏後に弦のメンテナンスをしておけばかなり長く使えます。
個人差があるのでどのくらいコストパフォーマンスが良いのか明示できませんが
ご想像以上に長持ちしますのでお試しすることをお勧めします。
他にもある各社弦の違い
細かい部分ですが、ワウンド弦の芯線や巻弦の形状でピッキング時の音が違ったり
ポールエンド部の工夫でチューニングを安定させたり等
書き切れないくらい多種多様なうえ、日進月歩で新しい弦が開発されていますので
常に最新の情報を確認する習慣が大切です。
まとめ
出したい音を明確にしてから各々のチューニングやジャンルを考慮して
弦を選定し、演奏スタイルとスキルアップを前提にトライ&エラーを繰り返して最終的に弦を選ぶ
というのが弦を選ぶ際の最短と考えます。
安易に価格で決めたり、試すことなく情報だけで弦を決めないことが大切です。
一部のメーカーですがメーカーサイトのURLを貼ります。
<アーニーボール>
<ダダリオ>
<フェンダー>
<ギブソン>
ちなみにRock〜Metalを演奏する筆者はアーニーボールのコバルト弦を使用しています。
リフを引いたときのザクザクした感じが気持ち良いです。参考までに。