
ども。モトです。
今日は「エレキギター の音作り」について書きます。
スタジオでバンド練習をするにあたり
「思い通りの音が出ない!」
「ギターの音がヌケない!」
などなど・・・経験の浅いギターリストがみんな経験する悩みです。
今回は中級者ギターリストの悩みを解決できればと思ってこの記事を書きました。
音作りには「コツ」があります。
サウンドを決めるギター本体とアンプで音作りの土台を作ってから
足りない音を補う意味でエフェクターを使用します。
最初からエフェクターをオンにして音作りをすると良い結果は得られないので
エフェクターはオフの状態ではじめましょう。
ギターの特徴、アンプの特性を理解すれば出したい「音」が出せるようになります。
【目次】
▶︎エレキギターの音作り:アンプの特性を理解する
スタジオに置いてある主なアンプは以下の3種が多いです。
1:ROLAND JC-120
2:FENDER(TWIN REVERB、DELUXE REVERB)
3:MARSHALL(JCM800、JCM900、JCM2000)
皆さんはどのアンプを使用していますか?
そして、そのアンプを「どんな理由」で選択しましたか?
自分が「出したい音」とアンプが「出せる音」がそもそもズレている可能性がありますので
アンプのタイプから確認しましょう。
アンプにはタイプがある!
・アンプの型による特徴
アンプにはコントロール部分とスピーカー部分が
「一体型(コンボアンプ)」と「セパレート型(スタックアンプ)」に分けられます。
見た目にわかる違いなので誰にでも判断できますが、
「スタジオによく置いてあるアンプ」を分類すると以下のとおりです。
<コンボアンプ>
1:ROLAND JC-120
2:FENDER(TWIN REVERB、DELUXE REVERB)
<スタックアンプ>
3:MARSHALL(JCM800、JCM900、JCM2000)
大きな音の違いは
コンボタイプ・・・スピーカーが1つ、もしくは2個のアンプが多く
音圧はスタックアンプよりも低いです。
スタックアンプ・・スピーカー4つのタイプが多く、音圧が高いです。
・真空管とトランジスタによる特徴
電源まわりの違いによっても音作りに差が出ます。
大きくは真空管とトランジスタがあり、古いアンプは真空管が使われています。
トランジスタは真空管に代わる技術としてアンプに用いられるようになりました。
真空管アンプは暖まらないと音が出ず、ノイジーですが
トランジスタアンプには出せない温かみのある音が人気です。
現在は技術が進歩してトランジスタアンプでも
真空管アンプのような音が出るアンプはたくさんありますが
一般的にトランジスタアンプは「硬い音」が特徴です。
綺麗なクリーンサウドを出したいのであればトランジスタアンプの方がいいと思います。
「スタジオによく置いてあるアンプ」を分類すると以下のとおりです。
<トランジスタアンプ>
1:ROLAND JC-120
<真空管アンプ>
2:FENDER(TWIN REVERB、DELUXE REVERB)
3:MARSHALL(JCM800、JCM900、JCM2000)
・ベースとなるサウンドを決める
特徴がわかったところで「自分が出したい音」を考えましょう。
綺麗なクリーンサウンドを出したいのであれば選択肢は「ROLAND JC-120」1択です。
「Distortion」はオフで使うといいでしょう。
粘りのある「歪み」を出したいのであれば「Marshall」がいいと思いますが、
クリーンサウンドもなるべく綺麗にしたいのであれば「FENDER」もいいと思います。
真空管アンプを使用する場合は「Gain」をある程度上げておくことをお勧めします。
クリーンサウンドを出す際は出力がなるべく低い方がいいので
ギター本体のボリュームは下げて弾くようにします。
▶︎エレキギターの音作り:エフェクターの特性を理解する
よく使われる「歪み系」「空間系」「ディレイ」について触れます。
特に「歪み系」は種類も多く、用途によって効果も全く変わりますので
お持ちのエフェクターについてもう一度よく調べ、メーカーの意図を理解することをお勧めします。
・主なエフェクターごとの役割
・歪み系
どんなギターリストであっても必ず持っているのは歪み系のエフェクターです。
歪み系を2つに分類します。
マイルドな軽い歪み(BOSS SD-1、Ibanez TUBE SCREAMERなど)
ヘヴィなディストーションサウンド(BOSS MT-2、Friedman BE-ODなど)
・空間系
クリーンサウンドでは「音の広がり」、歪み系を組み合わせると
「太くする」効果があるのが「コーラス」です。
(BOSS CH-1、BOSS CE-5、MXR M234 Analog Chorusなど)
・ディレイ
ディレイは音を遅延させる効果があるエフェクターです。
コーラスと同様、クリーンサウンドでも使用されますが
歪み系のサウンドと組み合わせたりギターソロでも使用されます。
(BOSS DD-3T、BOSS DD-8、MXR Carbon Copy Analog Delayなど)
▶︎エレキギターの音作り:アンプとエフェクターによる効果
いよいよ本題です。
基本となるエフェクターの繋ぎ方は以下のとおりです。
▶︎ギター → 歪み系エフェクター → 空間系エフェクター → ディレイ → アンプ
※ディレイはスピーカ直前に繋ぐのがセオリーですが、今回はアンプ直前を前提にします。
ギターアンプで基本となる音作りを先にしますので、エフェクターはすべてオフの状態ではじめます。
また、アンプのEQツマミは「真ん中(12時の位置)」にしてから音色を作りましょう。
※音が大きい場合はVolumeを下げます。
EQは足りない音域を足し、削りたい音域を絞ります。
※低域が足りなければ「Bass」を右側へ、中域を絞りたければ「mid」を左側へ回します。
Reverbはサウンドが決まった後にお好みで、ROLAND JC-120のDistortionを使用したい場合も
EQが決まった後に歪み量を決めていきます。
・アンプとエフェクターの組み合わせ
▶︎ROLAND JC-120
クリーンサウンドを綺麗にしたい場合、「Distortion」はオフにしているので
歪みサウンドはエフェクターだけで成立するエフェクターを選択した方がいいです。
BOSS SD-1やIbanez TUBE SCREAMERは単体ではかなり軽い歪みなので
トランジスタアンプではあまり歪みません。
仮に「Distortion」のツマミを上げたとしても思った音にはなりにくい印象です。
空間系エフェクターの使用はROLAND JC-120にあらかじめ付いている
「Chorus」「VIB」で済むのであればノイズの観点からもベストです。
▶︎FENDER(TWIN REVERB、DELUXE REVERB)
▶︎MARSHALL(JCM800、JCM900、JCM2000)
真空管アンプの場合、最初は「Volume」「Gain」のレベルを同じにするといいでしょう。
真空管アンプ使用時の歪み系エフェクターはアンプのGainを増幅する役割として使用するため
軽い歪みのエフェクターをお勧めします。
EQ決定後、アンプのVolumeのレベルを変える場合はGainも同じように変更します。
※ギターのボリュームを下げ、クリーンサウンド時のギターのボリュームレベルを確認しておきます。
▶︎エレキギターの音作り:ヌケが悪いときは・・・
ギター単体の音は良い音に仕上がったのにバンドで演奏すると
ギターの音がよく聞こえない(=ヌケが悪い)ってことありますよね。
考えられる要因はいくつかありますが、主な原因は以下のとおりです。
①音量が小さい
②高域が足りない
③「空間系」「ディレイ」が効き過ぎている
・ヌケが悪いときに確認する内容
①音量が小さい
結構見落としがちですがよくある原因です。
ヌケが悪いときは最初に音量の確認をして原因を特定しましょう。
ハウリングを起こす直前まで音量を上げてもヌケが悪いときは他に原因があります。
②高域が足りない
特にMarshallは高域が強いので、単体で鳴らしていると耳障りなので高域を絞りがちです。
そんなときは「Presence」を確認しましょう。
「Presence」は超高域と理解される方が多いですが、「存在感」「臨場感」という意味もあります。
つまり「Presence」をあげるとギターの音が際立つのです。
ヌケが悪いが音量は充分な場合、「Presence」を最大まで上げてみましょう。
バンドで演奏した際にうるさくなるのであれば原因が特定されたことになりますので
徐々に「Presence」を下げてちょうど良い値を見つけましょう。
③「空間系」「ディレイ」が効き過ぎている
これもよくある原因です。この手のエフェクターは効いてると気持ちが良いので
ついついLevelを上げてしまいがちです。
音が広がり過ぎてバンドで合わせるとギターの音が聞こえにくくなってしまうのです。
「ちょっと足りないかな」くらいでも充分です。
まとめ
今回は中級者ギターリスト向けということで、基本的な内容で説明しました。
アンプでサウンドの土台を作ってからエフェクターの設定をしていきます。
選ぶアンプによってエフェクターも変わりますし、設定も変わります。
細かい部分はスタジオで試行錯誤を繰り返しながら自分の出したい音を見つけましょう。
プロのギターリストは常に良い音を探して機材を変えては、実験を繰り返しています。
ただ、プロのギターリストはアンプやエフェクターの特性を理解するのが早いです。
それはたくさん実験を繰り返した経験から得られたスキルですので
中級者のみなさんが最初からうまくいかないのは当然です。
アンプやエフェクターの特性を確認するように音作りを楽しみましょう。